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フリーソフト「blender」でサクッと作る、おしゃれグラフィック

Posted on by bpm

フリーソフト「blender」でサクッと作る、おしゃれグラフィックどうも開発部のbpmです!今回はフリーの3DCGソフトの「blender」で、オシャレなグラフィックをサクッと作る方法をご紹介できればと思います。
ちなみに、前に「blender」の記事を書いてからだいぶ経ちまして、3Dはメインじゃないんですが何度か仕事をいただいて、要領を得られた気がしてます。
完全フリーの3DCGソフト「blender」をはじめよう Vol.01

ブログとかにちょっと凝ってておしゃれなアイキャッチを、なんて時にお役に立てたら嬉しいです!

「blender」のいいところ

「blender」をしばらく触ってみて、やっぱ3Dいいな~と思った部分を少しだけ書きます…
まず、何と言っても一度作成したデータの汎用性の高さに魅力を感じます。同じモデリングデータでも、ライティングやマテリアル、カメラワークなどを駆使して異なった表現に変えて再利用したり、全く違うプロジェクトに同じモデリングデータを使いまわしたりできるのが最高です!

あとは現実でやるとコストのかかる撮影が(もちろん実物ではなく3Dデータですが)サクッとできるのも、トレンドのライティングなどを簡単に使えて嬉しいです。

他にも言い出したらきりがないですが、そういった「blender」の利点にウキウキしながら早速データを作っていきたいと思います〜

ちなみに「blender」のダウンロードはこちら!

モデリングデータをサクッと用意しよう(Step1)

あくまで”サクッと”が重要なので、複雑なモデリングは行わず、以前作成したモデルデータと、球体などの単純なモデルデータを組み合わせてグラフィックを作成します。
今回は、お手軽にリアルなレンダリングができる「Cyclesレンダー」エンジンを使用します。

既存のモデリングデータの「アベンド」

既存のモデリングデータを利用する場合、ヘッダにある「ファイル」から「アベンド」を選び、「任意のblenderファイル」>「任意のオブジェクト」と選択します。
ここでは画像のような靴のモデルデータを持ってきました。

シューズ

基本的なモデリングデータの追加

次に、賑やかし的にシンプルな形状のモデリングデータを追加します。
shift+Aで、球体や立方体などの基本的なモデリングデータを追加できます。今回は、「ICO球」を選択しました。

ICO球追加

プレビューを確認しながらレイアウト

配置したオブジェクトを、完成図を想像しながらレイアウトします。
最終的な画像は「カメラ」によって撮影し、出力します。テンキーの「0」で表示されるカメラ視点など、様々な視点から配置を確認しましょう。

そしてプレビューですが、特に設定されてない場合は「blenderレンダー」での表示になってると思いますが、ここでは「Cyclesレンダー」を選択しましょう。
プレビュー表示はshift+Zです。するとさっきよりリアルな3DCGになりました!

Cyclesレンダー

一旦こんな感じでレイアウトしました。

レイアウト例

マテリアルの設定

次にマテリアルを設定します。「blender」の「Cyclesレンダー」では、ハイクオリティなマテリアルのプリセットが用意されているので、初心者でも簡単にリアルなガラスや金属のような質感を使うことができます。
画面右にある「Propertiesウィンドウ」からマテリアルのタブを開き、編集していきましょう。
今回僕は下のように靴に対して金属の質感を与えてみました。マテリアルは「光沢BSDF」にし、各数値やカラーを下のように設定しました。

マテリアル金属

荒さと重さのある金属の質感が出ました!

「ICO球」に対しては、「ディフューズBSDF」というマットな質感を与え、複数のカラーを作成しました。
いくつかの色相がバランスよく配置されるように、プレビューを確認しながらオブジェクトの大きさなども微調整。

マテリアルできました

撮影準備(Step2)

さていよいよ撮影のセッティングに入ります。
ライティングや、構図、アニメーションの場合はレールを利用したカメラワークなど、個人的にはこのフェーズが一番楽しいです。

ライティング

「ICO球」を追加した時のように、shift+Aから「ランプ」を選び、今回はその中の「ポイント」を選びます。
ちなみにランプは種類によってかなり見え方変わるので色々試してみると楽しいです。

2つの「ポイント」を撮影する被写体の左右に一つづつ配置し、ここでは左右の「ランプ」の色相を極端に変えて、ファッション誌でよくみる感じのライティングにしてみました。
光の色や強さは「Propertiesウィンドウ」のランプタブから調節します。動作は重くなりがちですが、プレビュー状態でランプの位置や強さを調整すると分かりやすいです。

ライティング
ライティング 横から

被写界深度で空間を強調

カメラの設定で覚えておくと何かと便利な被写界深度の調整、ピントを合わす距離やボケ感を調整すると空間を表現しやすくなり、自分の思い通りの絵作りをしやすくなります。

被写界深度は、「カメラ」オブジェクトを選択し、「Propertiesウィンドウ」のカメラタブから調整します。
被写界深度調整1

まずは「表示」内の「リミット」にチェックを入れます。
そうしたら、その下部にある「被写界深度」内の「焦点」、「絞り」の数値で被写界深度を調整できるようになります。
下の俯瞰から見た図では、カメラからまっすぐオレンジ色の線が伸び、その線に直角に黄色の線が確認できますが、この黄色の線の位置にあるオブジェクトにピントが合うことになります。「焦点」内の「距離」でこの黄色の線が前後に動くので、メインのオブジェクトに当たるように調節します。
被写界深度調整2

ボケ感は「絞り」のサイズの数字で調整します。
こんな感じになりました!

撮影(Step3)

いよいよカメラで撮影してみます。
書き出すだけなら「blenderレンダー」と基本的に操作は変わらないのですが、一点だけ、「Cyclesレンダー」をそのまま書き出すと意図しないノイズが入ってしまうことがあります。(光量やマテリアルの設定でノイズの入り方は変わります)

これを回避する方法は、「Propertiesウィンドウ」のレンダータブにある「サンプリング」で「間接値」を調整することです。
デフォルトでは値が0になってるので、1.0に変更しましょう。これでノイズを抑えることができるかと思います!

ここまでできたら、「Propertiesウィンドウ」のレンダータブにある「レンダー」ボタンを押すと本番のレンダリングがされます。

レンダー結果

この画像を別名保存し、フォトショップで色味の調整、タイポを追加したものがこちら!

出来上がり

まとめ

ここまでで「blender」でいい感じのグラフィックを制作する方法をサクッとご紹介しました。
最初はよくわからない部分などあるかもですが、慣れるとこれくらいの3DCGならかなりスピーディーに作れます。

今回はマテリアルなどに基本的にプリセットを使用しましたが、nodeでの編集を覚えることでかなり微妙なニュアンスが作れたりしますし、
アニメーションや物理演算などまだまだ魅力的な機能があるのでまたここに書ければなと思います。
ではでは、ここまで読んでいただいてありがとうございました!

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KAI-YOUデザイナー。
KAI-YOUプロダクトや受託案件のデザイン、アートディレクションしてます
面白そうなことが好きで、最近は3DCGにハマってます

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